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血糖値はどの程度気にする?

糖尿病とは、慢性的に血糖値が高い状態を指します。高血糖の状態が続くと動脈硬化のリスクが高まり、動脈硬化は網膜症や神経障害、脳卒中、心筋梗塞などさまざまな合併症を引き起こします。そのため、糖尿病患者は定期的に血糖値を計測し、正常な値になるように薬の服用や生活習慣の改善を進めることになります。ただ、血糖値の数字は変動が大きく、糖尿病の進行具合・治り具合と絶対的な相関関係にあるわけではありません。ここでは、糖尿病における血糖値の考え方についてご紹介します。

血糖値はさまざまな要因により上下する

血糖値を計測することは、糖尿病がどのような状態にあるのかを知るために重要です。血糖値が高くなれば糖尿病の状態は悪く、低ければよい状態だと判断することができます。しかし、うっかり甘いものを食べてしまったわけでもないのに血糖値が上がってしまうケースもあります。どうして血糖値が上がったのかが分からないと、不安に感じてしまうかもしれません。
以下にご紹介するのは、そのような不安に直面したという方からのご質問です。

三重県 Sさん

糖尿病と診断されて、3年が経ちました。医者の指導のもと、この頃から本格的に食事療法や定期的な運動を始めています。医者から、毎日の血糖値の動きを注意深く観察するようにアドバイスをもらっていまして、毎日、食後の血糖値を計測しています。

ですが、同じものを食べた後なのに血糖値が大きく違うことがあって、不安になることがあります。例えば、ある日の昼食にオムライスを食べたのですが、その後に血糖値を測ると200mg/dlを超えていました。でも、別の日に同じオムライスを食べたところ、血糖値は300mg/dlを超えていました。たまたまこのときだけかなと思って、いろいろな食べ物で血糖値の差を調べてみたのですが、同じメニューや同じようなカロリーで変動が大きいことが多かったんです。
他にも、特にカロリーの高い食事をしたわけではないのに異常なほど数値が高かったり、逆に、食前の血糖値と食後の血糖値にほとんど差がない日もありました。体に何か異常があって、このような変動が起きているのでしょうか。

このような悩みを抱えている患者さんは、他にも多くいらっしゃいます。糖尿病を治すために血糖値をコントロールしようとがんばっているのに、数値が安定しないというのはつらい状況だといえます。

血糖値は、食事を摂ることで上昇することがよく知られています。そのため、毎日の血糖値を測る際は食後すぐではなく2時間後を目安に測定するのですが、血糖値が上下する原因は他にもいろいろあります。複数の要因が重なって血糖値が上下するため、Sさんのように変動があったとしても、すぐさま「異常があるのでは」と心配する必要はありません。もちろん、何かの原因でいつもより上昇してしまっている可能性もあるので、担当医師にきちんと報告・相談することが望ましいといえます。

血糖値が上下する原因は、単なる誤差であるケース、食事など明確な理由があるケースのふたつに大別できます。
誤差は、あらゆるシーンにて想定できます。例えば食事において、昼食に全く同じメニューを食べたのだとしても、朝食に食べたものが変われば血糖値は変動すると考えられます。あるいは、消化・吸収のスピードも日によって多少の差があるため、糖が血液に溶け出して血糖値が上がるタイミング、血糖値の上昇を受けて膵臓からインスリンが分泌されるタイミング、血糖値が抑えられるタイミングは一律ではありません。インスリンがどれだけ分泌されるか、どれだけ働いてくれるのかも日によって差があります。
このように列挙していくと、誤差の生まれる要因はとても多いことが分かります。

明確な理由があるケースにも、さまざまな理由が考えられます。食事のシーンにおいては、カロリーは同じでも、食べるものによって血糖値の上がり方が異なるとされています。カロリーの高い栄養素の中でも、脂質やタンパク質に比べ、すぐに吸収されてエネルギー源となる炭水化物のほうが血糖値を上昇させやすいのです。また、同じ炭水化物でも血糖値の上昇具合には差があり、フランスパンは上がりやすく、ピザの生地は比較的上がりにくいといわれています。つまり、どのような食材を組み合わせるかによって、血糖値は変動するのです。なお、血糖値を上げてしまうからといって炭水化物を極端に避けるのは健康上よくないとされているので、炭水化物の中でも血糖値の上がりにくいものを多く摂取することが大切です。

他の理由としては、睡眠不足が血糖値を上昇させることが知られています。アメリカで行われたある研究では、一定期間十分な睡眠時間を確保した後に睡眠時間を制限する期間を設けると、血糖値の上昇がみられたといいます。具体的には、食前血糖値が8%上昇し、食後血糖値が14%上昇しています。また、食後インスリン最高値が27%も減る、座っているときの代謝率が減少するなど、血糖値に影響する結果が多く報告されています。このことから、どれだけ睡眠時間を取れているかによっても血糖値が上下することが分かります。

血糖値が昨日より上がったからといってすぐに焦る必要はなく、どんな原因が考えられるかを冷静に分析し、担当医師にきちんと報告することが大切です。

血糖値の平均を知ることのできるHbA1c値

糖尿病の治り具合・進み具合を測る指標としては、血糖値の他に「HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)値」があります。血糖値が血液中に含まれているブドウ糖の割合を測るものであるのに対し、HbA1c値はどれくらいのヘモグロビンがブドウ糖と結合しているかを測るものです。ヘモグロビンとは赤血球に含まれている血色素のことで、ヘモグロビンがあるために血が赤く見えます。ひとつの赤血球が生まれてから消えるまでの間、ヘモグロビンはブドウ糖と結合し続けるので、この割合を調べることで糖尿病の指標とすることができるのです。

HbA1c値の優れている点は、血糖値の1カ月〜2カ月の平均値とほぼ同じ値を計測できるというところにあります。ヘモグロビンとブドウ糖が結合する速さは血糖値の高さと時間により左右されるという特徴があり、長期間にわたる血糖値の様子を1回の計測で知ることができるのです。このような特徴があることから、食前か食後かを問わず、その日のどの時間帯で計測してもほとんど差が出ないというメリットもあります。

HbA1c値の正常値は4.4%?5.8%とされており、この値を超えると、膵臓のインスリンを出す機能が衰え始めるとされています。数値が上がるほどに高血糖の状態だと判断することができ、糖尿病の症状悪化や合併症リスクの上昇を招きます。

血糖値と合わせてHbA1c値にも注目し、糖尿病の状態をきちんと把握して治療に臨むことが大切です。

落ち着いて数値を観察し、治療を続けよう

血糖値はさまざまな要因で変動するものであり、数値の変化がそのまま症状の度合いを決めるわけではありません。焦らず、しっかりと原因を分析し、担当医師ときちんと話し合いながら適切な治療を進めるようにしましょう。そうすることで、今以上に血糖値を上げることなく、糖尿病の症状を改善していくことができるはずです。

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